最近よく思うんです、どんなに他人と言葉で理解し合おうとしても、その成果は一体どれほど報われているのだろうかと。
完全に理解し合う事は到底叶わないという着地点が例え見えていたとしても、その過程の中で数ミリ程度の歩みよりがいつかどんな形かで報われるはず。
足掻く姿そのものに美徳を見出し、心意気を買って欲しいという願望の名の下に。
その期待と希望は決して無駄な労力では無いとして、分かってくれる人には分かって貰えるという淡さは嘘にはならない、そうであってほしい。
しかし、そう信じる反面、自分が信じる範囲のどこを切り取っても実の所は何の成果も得られないまま、ただの盲目な切なさだけしか残っていなかったとしたら?
何もかもが無駄な労力、似非コミュニケーションと風船の様な人間関係。
言葉に頼り過ぎていないでしょうか?
言語を駆使する人間のエゴに酔いしれているだけではないだろうか?
私達はどれだけの言葉のやりとりで感情の成果をその手にできたのか。
過信していませんか?
言葉を。
言葉の表現で感情はしっかり行き交っているのでしょうか。
一方通行でなはく、速度超過も起こさず、ちゃんと他者との精神の往来は成立していると言えるのでしょうか。
いきなり何を言い出しているんだと心配してもらえたら嬉しい限りですが、申し訳ありません、これはしっかりとプロレスの話なのです。
今回の記事の話題のすべては先日のヤングライオン杯、上村優也VSクラーク・コナーズの一戦にあります。その日のメインの話題を記事に書きたい衝動よりも、このヤングライオンの一戦に私の衝動は有無を言わさず掻き立てられてしまいました。
二人の選手がリング上で吠え、躍動をコントラストに絶品の仕上がりだったこの熱い一戦。
上村優也選手の試合を観ながら、私は心底抱きました。
言葉への不信感を。言語への不安を。
彼が魅せる気迫の佇まい。
空間を全て自分の魂で飲み込んで吐き出すようなパッション。
表情の一言では片付けられない、言語ではその価値を名付けられない。
言葉の壁というモノがもしあるとしたら、それを容易に突破してくるような存在証明。
そして最も熱くさせられたのはボストンクラブを食らう上村選手。
ボストンクラブを受ける上村選手を観ていると、何か心の深い所に熱がダイレクトに伝わってくるようで、私は言葉を見失う代わりにこの言葉の喪失感こそが奇しくも他者との繋がりを意味するのではないかと思えてしまったのです。
言葉では伝わらない心地、言語では成し得ない境地。
ボストンクラブを全身全霊で受け、そしてボストンクラブを耐えるという感情の体感はそれを目にした私達へ確実に訴えかけてくる。
辛くても眼を開け、キツくても体を起こそうとする意志。この瞬間の現実は絶対に誰しもが自分の人生に置き換えられてしまう。辛いからこそ。
このボストンクラブを受ける上村選手を見て何を感じるでしょう。
世界にもし言語が存在しなかったら、皆様はどんな人類史を想像しますか。
言葉を使って人間関係の計らいを構築する観点が皆無な世界、たぶん全てはジェスチャーにその役目を課す事になるのでしょうか。
ただの情報の伝達だけなら淡白なジェスチャーで済むかもしれない。ですが、他者との繋がりの中でその繋がりを本物にしなければならない時が必ず生じてきます。
これだけは伝えたい、この感情だけは嘘じゃない、せめてこの時だけは真の理解を促したい。
そうか、ボストンクラブだ。
ボストンクラブこそが感情の伝達にはもってこいの表現方法だったのです。
簡単かつ即効性を兼ね備えた相互理解を促せる確実な方法はまさかのボストンクラブだったとは。
世界にはボストンクラブというコミュニケーションツールが必要なのかもしれません。
老若男女、子供からお年寄りまで。
もしも、相手に自分の心意を理解してほしいと願う時には、ボストンクラブを受ける姿をみせればいいのです。
ボストンクラブを受け、歯を食いしばり鬼の形相と肉体の震えを表現さえすれば、どんな鈍感な人間にも感情の真実は伝わるはずです。
人種を超え、差別も先入観もエビ反りに覆すボストンクラブ。
言語を超え、文化と歴史が異なってもその重みを腰に感じてのボストンクラブ。
はては宗教をも超えるやもしれぬボストンクラブ。
神への畏怖はやがてボストンクラブへの畏怖へと。
この世界にもしも言葉が存在しなかったら。
心配は要りません、ボストンクラブさえあれば。
人間の生活にボストンクラブを。
私達が日常的に抱えている他者へのストレス、人間関係のアンバランスさ、そして言葉という曖昧な架け橋を掛け違える不安。そのどれもを一気に安堵の解決へと導いてくれるのがボストンクラブだったのです。
今回の記事内容、意味不明にも程がありましたね。
しかし、
もしも私がボストンクラブを受けながら書いていたとしたら?
疑いの無い余地、これがボストンクラブ。
私の感情はきっと伝わるでしょう。
◆ここまで読んで下さり本当にありがとうございました。
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