物語殺し 編
こんばんは、筆者のクスノキです。
今回も前回のつづきを書かせて頂きます。
ザックに関する記事をまさか三回に渡って書こうとは当初頭にはありませんでしたが、気付けばこの有様。ザックの魅力にまるで関節地獄の様にジワジワと深みへ引きずり込まれていたのは私自身だったのかもしれません。
下記の前々回からの記事を未読の方はぜひ先にお読みになってもらえたら、より当記事が楽しめる流れとなっております。恐縮ではありますが、ぜひ順に一読を。
前回までのザック記事一覧
MSG大会を直前に迫る中、まさかのザックセイバーJr記事を三部作として書こうとしているのはもしや私だけでしょうか。
これだけMSGという新日本史上でも一つの新しい歴史となるべく出来事が起ころうとする状況ですから、数多くの話題があるにも関わらずなぜかザックセイバーJrオンリーの記事に特化するという私の心意気をぜひ少しでも評価してもらえたらと願うばかりです。
と、固い事を言いつつも今回は肩の力を抜いてふざけさせて頂きます。
おふざけを少々敢行してしまおうと考えている次第です。
私のこれまでの文章におけるスタイルとはいささか毛色が異なる所においてはお許し下さい。むしろ色々なスタイルができるんだという、これは一種の異なるスタイルの使い分けを披露できればといった気持ちでしょうか。
おふざけといってもこれはザックへの愛を込めてのものですので、ザック記事三部作に花を添えるつもりで書く覚悟である事は断言できます。ザックの魅力に迫る、このテーマからはなんら逸脱していない事でしょう。
さて、今回触れるザックの魅力、それは『口の悪さ』です。
そうなんです、口が悪いんですよ。インテリで英国紳士な出で立ちとは裏腹にザックは口が悪い。試合中に関節技で相手に与えるダメージより、下手すれば試合後のバックステージコメントの方が相手にダメージ与えているんじゃないかって時がちらほらあるわけです。
なんとも恐ろしい若き英国の匠。百聞は一見にしかず、それではご覧頂きましょう。
先手を切ってくれるのはつい最近の試合後のバックステージコメントから。
NJC2019敗退後、棚橋との再選が決まる流れの中での試合後です。
棚橋に向けてのコメント
俺は別にエースになりたいとも思っていない・・
てかエースだって?
幾つだと思ってんだ?
子供じみたことぬかしてんなよ。
口が悪い。なんですかこのコメントは・・。
こんな事言われたらもうGOエース!と叫べなくなりますよ。
もはやストーリーを紡ぐ気など毛頭ないかの様な悪質なセリフ、バックステージこそ次なるストーリーを繋いでいく重要な装置です。これでは相手のエース物語のスケールを萎縮させてしまいます。
恐ろしい・・。まさに物語殺し。私はこれを物語殺しと称します。ザックによる棚橋への攻めはひざ殺しではなく物語殺しだったのです。
ザックのコメントにタップアウト!
次に参りましょう。
これは去年の10月頃だったでしょうか、キング・オブ・ダークネスことイービルとの一戦を前にしての流れです。
イービルに向けてのバックステージコメント。
そんなに俺とやりたいのか?
ハロウィンまで待てないのか?
厨二病引きずってるバカが・・・
悪意しかありません。悪意の塊でしょう。怖いです、もう怖い。相手に受け身を取らせる気の無い危険区域を突破しています。イービルの世界観に対して言ってはいけない最上級の贈る言葉を吐き、それだけでは飽き足らず、ど直球にバカの一言も添える狂気。
狂気の沙汰と言わざるを得ない。
ホラー寄りのジョーク?いや違いますよ、これはザックの真剣です。一振り一殺の切れ味を要する刀なのです、よってこれは時代劇寄りのサイコホラーでしょう。
またもや物語殺しの力が発揮されてしまいましたね。
世界観を壊すのは造作も無い事ですが、それを作り直すとなると困難極まりない。プロレスにおけるキャクターの創造、それ即ち世界観の構築であり、いわばストーリーの根幹であるわけです。
従って繊細に扱わなければなりません、また観る側も同時に、一緒になってその世界観に乗っかる必要が大いにあります。だから面白い、だから盛り上がる。
それなのにザックの悪態は躊躇なしのタブー知らず。ギリギリじゃないんですよ、大きくアウトな男なんです。
これを魅力的と言わずしてなんと言うのでしょう。
物語殺しの男ザックセイバーJr。
物語の進行を妨げるキャラクターの登場です。
新日本プロレスは彼を扱いきれるでしょうか?
ところで、この時のザックの物語殺しによるダメージが心配ですね。イービル、引きずっていなければいいのですが、、、、
ザックのコメントにタップアウト!
では最後に、次の一枚で締めるとしましょう。
ザックの醸し出すイライラ感は一級品です。
なんといっても表情にもその秘密があると思いませんか?顔の造形が一層その鋭さ、怖さ、そしてギャップを生んでいるのようにも思えます。
そんなザックでも相手を選んでるのでは?と少なからず思う人も居るかもしれません。しかし残念ながらやはりタブー知らず。日本の枠を飛び越え、世界のスケールにも臆する事なく悪態を放っていいくのがザック・スタイル。
これも去年です。
相手はなんと、この業界のアルファに位置するトップ中のトップ。
世界のスーパースター、クリス・ジェリコです。
心して下さい。
ジェリコ、お前に用はない。
ボートでおっさん達とロックしてろよな?
皮肉が凝縮されています。数ミリの隙間さえ許さず、パンパンに詰まった皮肉です。
補足をここで入れましょう。
ジェリコはプロレスとは別にロックバンド活動を行っているミュージシャンでもあるのです。趣味の範疇などではありません、本格的なプロ活動であり、世界数か国を廻るワールドツアーを定期的に行う程の有名ロックバンド「FOZZY」のボーカリストです。
そして更に補足、ジェリコは2018年にジェリコ・クルーズと呼ばれる豪華客船を貸し切っての大クルーズイベントを開催しています。主催者としてです。二度言いますね、豪華客船です、決して釣り用のボートではありません。
お分かりでしょうか、このザックの悪態(悪口)はジェリコが長年愛して止まないロック活動と、豪華客船の金持ちイベントへのダブル皮肉なのです。なんともスケールの大きいバックステージコメントなんでしょうか。ジェリコの世界観へも物語殺し。ジ・アルファの怒りを買わない事を願うばかりです。
ラスト・タップアウト!
いかがだったでしょうか?ザックのダークな魅力を存分に堪能していただけたでしょうか?
なんにせよ、ザックセイバーJrの三部作記事、無事に書き終え感無量です。
もしかしたら、記事を書いている私が一番楽しんでしまっていたのかもしれません。
MSGでは再びエース棚橋と激突します。どちらを応援するかは自由です。
しかしこの記事を読んでしまった方々は、少なからずザックのバックステージコメントに関心を抱くのではないでしょうか。
ザックの持つ物語殺しの力には今後も注目です。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
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