創造と破壊、そしてその先へ
前記事からの続きとなります。
前記事がまだ未読の方は、よければそちらを一読してもらえたら嬉しいです。↓
さて、東スポ様の記事から更に引用しながら書いてみたいと思います。
ケニーの下記のコメント、これに関しては今後のストーリーを物語る部分としては非常に気になる所です。
“タイミングが合えばいつでも新日本にも戻れるような項目をつくった。WWEのような契約ではない。本当に俺は今、どこでも出られるんだよ。副社長としての仕事が忙しいから、まずはそっちに集中しないといけないけどね。”
(2019年2月23日東スポ、ケニーオメガ独占激白 より引用)
いつでも新日本に戻れる、これは契約上の話としてケニー本人が喋っている為、いつか新日本プロレスのリングに再び姿を表す可能性は少なからずあり得ると判断できますね。
これはもちろん交渉事の範疇になっていく為、新日本側がどう対応するかでしかありません。
しかしケニーからの新日本帰還(私の希望は願わくば魔王として)の起点を作る意思が本人にはあるのでしょう。
飯伏とのストーリーだって、またいつか続きをやらなければなりません。ただし、その時は魔王とゴールデンスターが敵対するかもしれません、お互いに翼を捨て、それぞれの立ち位置も変わっってしまったストーリーとして。
愛情と憎悪、リング上の刹那にこれでもかという位ぶつけあって欲しいですね。ゴールデンラヴァーズのストーリーにも今までに無い新たな章を加えるべきです、いつか。
さて、もう一つだけ気になる箇所を引用させて下さい。↓
“この業界には政治的な部分があって、例えば新日本がルチャの団体と仕事をするのはなぜかCMLLだけ。その理由をちゃんと分かる人間がいるのか? それは“背広組”だけの問題だ。
AEWは「選手イコール会社」だからそういう考えはない。もしやりたいことが一緒の団体があるなら一緒にやりたい。”
(2019年2月23日東スポ、ケニーオメガ独占激白 より引用)
AEWはまさに選手にとって理想的な団体だ!と言わんばかりのコメントです。副社長という肩書を引っさげてますので、どこか憎たらしさを感じますが、むしろこれでいいのです。
彼が魔王としての補完を進めていくのならば、こういった憎たらしさを引き起こす言動やパフォーマンスはどんどんやっていくべき。もちろんそれが本音なら尚良しです。
私が少し気になるのは、背広組だけの問題という部分。もちろん選手達が不利の無い契約や環境を用意するのがベストです。加えて、選手個人の意見が自由に反映されれば言う事無しでしょう。
ただ、新日本という会社そのものは新日本の社員が運営している民間企業です。現役のプロレスラー各々は新日本の正社員ではありません。あくまでレスラーは企業と契約している個人事業主ですから、新日本がどこの団体や企業と業務提携したりするのはまさに背広組の問題であるのは当然でしょう。
とは言っても、選手が会社への体制批判を行い、それをプロレスに持ち込んで上手くストーリーに繋げていくのは私は好きです。
感情移入がしやすい手法ですし、組織への反抗という構図は単純に盛り上がりやすい。それに、もしかしたら本音も混じっているんじゃないかという期待感も生まれやすいですしね。
某アメリカ巨大団体の様に契約でがんじがらめにし、選手のクリエティブ権もほとんど束縛するようなプロレス経営のやり方は私も少し疑問を感じます。
しかし素人の私は新日本の内部事情だって一切分かりませんので、偉そうな事は言えません。
私が当プロレスブログで書いてみたいのは、物語としての新日本プロレス、そこがメインです。
ケニーのエゴイストチックな部分が出れば出る程ますます物語は面白くなる気がします。副社長としてAEWを持ち上げ、新日本へは攻撃的な批判を展開する、こうゆうキャラを構築していけばより魔王としての存在感は増すかもしれません。ファンの間でも賛否両論、話題に事欠かないやり方は最高のプロレスラーの証です。
ビジネスと本音、リアルと虚構、プロレスってやはり感情のドキュメントですね。
ケニーが魔王として将来新日本のリングに帰還した時、大ブーイングの渦でしょうか?それとも喝采の手拍子でしょうか? 私には全く予想がつきません。
中途半端なお帰りなさいムードよりも、その時には徹底的にまずはブーイングをし、ファン側は拒絶という盛り上げ方で反応するのが私はベターだと思います。相手は魔王ですよ? 和やかな雰囲気は必要ありません。
プロレスは観る側の熱狂の仕方や、スタンスの多様性を上手く使い分けることにより、そのおもちゃ箱はぐるぐると回り続けわけですね。レスラーの物語は決してレスラーひとりだけで、展開も完結もできないモノなのかもしれません。
ケニーオメガが好きなままでも嫌いになっても目が離せない、それがケニーΩストーリーなのでしょう。
新日本でのケニーのストーリーは一度終幕したと言えます。
しかし、それはケニーの物語の新章の始まりでした。
魔王の始まり。これはベビーフェイスでもヒールでも無い姿、魔王という姿。ファンを魅了させる事も貶める事も出来る魔王という存在。
このかつてない役割、この存在になる事のできるプロレスラーの形を創造してしまう可能性があるかもしれません。
片翼の天使だったケニーのイメージは全て破壊されるのでしょうか。AEWという未知なる団体自体がまだ始まったばかりですし、ケニーオメガがどのような姿を形成していくかも同様に未知です。
ただ言えるのは、破壊なくして創造なし。
魔王という新しい物語を選んだのならば、新しい姿を望むのであれば、破壊は必要なのかもしれません。
破壊は何を生むか。1.4を軸にケニーが感じた棚橋への感情、ファンへの感情、そして新日本への感情。
寂しさも憎しみも葛藤も、過ぎていくそれらの感情は全て破壊し新しい感情を生まなければならない。しつこい様ですがもう一度言わせて下さい、破壊なくして創造なし。
ケニーは自分の物語は自分で構築する、その強い意志だけは絶対に捨てないはず。物語を創る、たとえどんな存在になろうとも。。
長文読んで頂き本当に有難うございました。
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