皆様、熱中症対策はされていますか?
私は塩分タブレット(クエン酸)を舐めるようにしております。
そんなことはさておき、こんばんは、筆者のザ・クスノキです。
今回の記事では前々回の記事【美しき高笑い】の続きを少々書き足しさせて頂きたく思います。
(前々回の記事です↑↑)
前々回の記事の文末において、私はジェイ・ホワイトの賛美だけでは無くジェイの欠点も次回に書く事を記しました。ジェイ・ホワイトというキャラクターが今や新日本プロレスという物語においては重要な立ち位置に居るのは周知の事実であり、団体からもファンからも、その期待値が明らかに高い事は明白だと思われます。
一番に挙げられるのは彼がゼロから新日本プロレスの門を叩いて生え抜きの道を辿った所であり、これは物語の構築において本筋に絡め安く、新日本プロレスを観る側にとって感情移入の要因として実に確実な根拠になり得ます。この辺りは以前の記事でも何度か語ってしまいましたので割愛させて頂くとして、だからこそと言うべきでもあるのかもしれませんが、この愛すべきジェイ・ホワイトという選手に対して讃美だけではなく欠けてる部分を書き起こしてみましょう。
しかしここで欠点とは言ってしまいましたが、正確には“もう少しこうであったならもっと良い選手になるのになぁ”という補足的な言及とでもいいましょうか。ただの不満ではなく楽しみとしての欠けてる部分への補完をもしできるならばといった私の勝手なプロレス的見地と捉えて下さい。
まず、トップヒールというキャラクターを考える時に、その理想像はどういったものでしょうか。
もちろんこんなにも広すぎるカテゴライズでは一つに絞りきれるものではありません。国内のプロレスラーに留まらず、海外のプロレスラーも含めるとしてしまうと多種多用なヒールキャラの姿形はあるでしょう。しかし、ここで条件として前提に置くのは、新日本プロレスの団体を代表するトップヒールという立場、更には私の好みが多分に入ってしまう想いを考慮していく事とします。
簡潔に述べましょう。
私にとって理想のヒールとは、ヒールに至る背景の実像です。
要は、なぜその選手がヒールキャラクターに転身してしまったのか、そこまでの過程や理由が分かりやすく存在すればこそヒールというスタンスへの説得力、面白さ、味わい深さといったエッセンスが折り重なって発揮されるのです。
悪者としての立ち振る舞いがどんなに残忍で卑怯な行為で構成されていても、ヒールとしての背景が何か一つでもあればそれを依り代としてプロレスの表現技法の成立が見込めるはず。
これはヒールに限った話では無く、つまりはキャラクターや立ち位置の転向の際にはこの部分を丁寧に行えば、もしくは条件が揃っていればその後の選手としての存在感は確実に増すのではないでしょうか。
アニメや映画等では昔からよくある話で、主人公の闇堕ちや純真だった仲間のキャラがあるきっかけを境にキャラチェンジなど。ですがこれはアニメや映画ならそりゃ簡単な話です、描けばその通りのシナリオとして観客にそのまま発表できるわけですから。
しかしプロレスの選手一人に対して、ヒールキャラに至るまでの背景をどれだけの時間と経験があれば完成するかは非常に不安定ですし、選手それぞれのクリエティブな能力も最初から見極めるのはかなり難しい。それこそ偶然と必然が交互に織り成す中で、本人の感受性とファンからの反応も相まって背景はいつどこでどのようにピースが揃うタイミングすら未知数。
けれどもこれだけ丁寧にやる必要があるのかどうかもはっきり言って分からないのがプロレスです。
過程や理由も全部すっとばしていきなりブレイクする選手だっているでしょうし、キャリアを積まなくても若いうちから人気のある選手はゼロじゃない。もっと言い放ってしまえば、団体の自前の環境から一から選手を育てて将来の大成を期待しなくても、他団体から人材を良いタイミングで引っ張ってきさえすれば背景や過程も後からついてくる可能性に投資した方が手間も時間もいくらか省けるかもしれません。
そうなんです、丁寧に選手の背景を浮かび上がらせる事をやるとなると、とてつもなくコストパフォーマンスが悪いような気もしてきます。だけど理想を語るならやっぱりこのキャラクター達の背景と過程こそが物語にとって最高の醍醐味です。
ですから、ジェイ・ホワイトのトップヒールとしての位置に立つ前にもう少しこの背景が欲しかった。
現時点でのジェイ・ホワイトは、ヤングライオン後の海外修行帰国からそのままスイッチブレードたるキャラクターで登場した選手です。
ここをもう少しだけ時間を使って過程を構築(つまりはスイッチブレードに生まれ変わる前のジェイ)していれば、トップヒールとして狡猾に立ち回る様になっていくジェイ・ホワイトに観る側の感慨は一層深みを得られたのではないでしょうか。
そしてもっと辛辣に言及をさせて頂くならば、BULLET CLUBのリーダーとなった時の流れも実に弱い。ジェイ自身がヤングライオン時代からプリンス・デヴィット(初代バレットクラブリーダー)への憧れを口にしていましたから、ジェイ本人にとっては念願のユニット加入とリーダー就任なのかもしれません。
私が思うにプリンス・デヴィットのヒール転身は理想像に近かったかもしれません。背景がしっかりと構築されていたからデヴィットのあの転身劇は驚きもその分大きかった印象です。
何よりも田口選手とのタッグチーム「アポロ55」の期間がその落差を結果的に強いサプライズに結び付けてくれた。こういった落差もどれだけの時間をかければいいか、タイミングも正確に測れず難儀なことこの上無い。
本隊の人気外国人選手としてのプリンス・デヴィットは確立され大活躍!それであったはずなのに、そんなファンから愛される人気選手が新日本プロレスにおける団体への不満を爆発させ、外国人選手達によるヒールユニットまで結成してしまう二重のサプライズを引き起こしました。デヴィットが反体制側に回った理由は団体における外国人選手の待遇と扱いへの怒り。
あれだけ“天空の貴公子”とまでネーミングされバリバリのベビーフェイスで名を通した選手が、新日本プロレスでレスラー生活を過ごす中徐々に蓄積させていた団体やファンへの鬱憤は実に過程としては申し分の無い時間経過です。
日本人選手ばかりに目をやる団体にも日本のファンにも、怒りと憎悪を向けたプリンス・デヴィットの一念発起。今でこそ外国人選手の大人気率は高いものの、当時は確かに日本人びいきな様相は強かった為デヴィットの反旗は感情を揺さぶられるに至りました。(ここは難しい所ですね、今でも日本人選手びいきといえばそうなるのでしょうか。)
初代リーダーであるプリンス・デヴィットのヒールへの生まれ変わりとBULLET CLUB誕生には分かりやい背景が構築されていたからこそ、私が思う理想像に近いものだと思っています。
これが残念ながら今のジェイ・ホワイトには欠けている点です。今からそこを逆戻して補完しようにもそれはできません、時間と同様にキャラクターの成長譚も不可逆です。
海外武者修行後にそのままヒールや反体制側として登場するのはいささか安易ですが、生え抜きの選手なら誰しもヤングライオンを卒業した後にどんなプロレスラーを選択しようかその一心になるには当然であり、その瞬間を夢見て辛いヤングライオン時代をなんとか耐え抜こうとするわけですもんね。
私だって考えた事はあります、もしも自分がヤングライオン卒業からの海外武者修行の帰国後にはどんなキャラメイクを選択するだろうか、と。
でもやっぱり背景や理由があるに越したことはありません。
ヒール転身に至る時には何があって身を転じるのか、何がきっかけでその流れに身を投じるのか、そこが選手それぞれ時間と経験と共に必ず何かしら生まれてくるはず。
憧れの選手へのジェラシーからの苦悩、
ファンからの支持を得られない不甲斐ない自分への葛藤、
選手間の友情と裏切りを発端とした衝動、
挙げていけば他にももっとあるでしょうか。加えて、私達観る側の応援度合いでこれらは変化してしまいますから余計に予測は難しい。
まだまだ若いジェイにとって、時間を幾ばくか要してもさほど問題は無かったとは思いますが、オカダ・カズチカの例を見れば若さこそが最大のインパクトでありサプライズでもあるといった部分もあるでしょうね。それだけの逸材であればこその話にはなるわけですが。
今回はここで一旦記事を終えます、この内容に関してまだ続きが書きたい気もしていますので、もしかしたら続きを書き足すかもしれません。その時には、ぜひまたお目を通してもらえたら嬉しい限りです。
◆ここまで読んで下さり本当にありがとうございました、もしよかったら次回更新にも覗きにきて下さい。
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