こんばんは、筆者のザ・クスノキです。
前回記事ではG1クライマックス29「Aブロック」枠のカード組み合わせの楽しみを簡単に書いてみましたが、今回はBブロックのカード組み合わせにおいて楽しみ方をご紹介。
出場選手が多いリーグ戦ですから、一人の選手を軸においてカード組み合わせをピックアップしてみましょう。
それにしてもこのBブロックは初出場の選手が四人も固まりました。
単純に新鮮なカード組み合わせが多様に並ぶわけですから、どの選手に視点の軸を置くかは初出場の選手にするのがベターかもしれません。リーグ戦やトーナメント戦などの連日シングルマッチが続く流れにおいては、やはり何よりも顔合わせの鮮度は一番のインパクトでもありますし、話題の食いつきも良い。
しかし、この記事で熱く取り上げてきた選手をここでチョイスする事こそが今回の記事においても大きな意味を為すというもの。
過去記事を読んで頂いた方なら“あ~、じゃあ あの選手かな”とビビッときてしまったはず。
はいそうです、ジェイ・ホワイトです。
物語を切り裂く男、スイッチブレードことジェイ・ホワイトです。
ジェイを視点の軸に置いた時、このBブロックにおいて何よりも楽しみでスリリングなカードが2つもあります。
さて、誰でしょうか。
1人すつ挙げていきましょう。
まず1人目、
対内藤哲也です。
理由は単純明快ですが、これまでレインメーカー・オカダカズチカとエース棚橋弘至の二人とは充分なほど交差しました。
レインメーカーとエースの二人を前にして、ジェイの存在感を着実に見せていく事にも成功し先の戦いではこの二大巨頭をしっかりと切り裂いてみせ、物語の進行を平凡なものにせぬ様その立ち位置を明確にしたのです。これは非常に大切な事ですね、ファンがどんな楽しみ方でもできるよう、物語の暗転をしっかりと表現してくれるキャラクターは貴重とも言えるのではないでしょうか。
そんなジェイ・ホワイトも、今回リング上で視線を交差させるのはほぼ初めてになる内藤哲也。
意外ではありますね、オカダと棚橋とはしっかりと絡んだにも関わらず内藤選手とはまだ未知数のままだったジェイ。
ジェイにとってこれまでは相手の立ち位置がはっきりとした戦いでしたが、今回は光でも闇でも無いロスインゴ内藤という相手。ベビーフェイスでもヒールでも無いと自負するカリスマと絡んだ時、現在進行形のヒールでもあるジェイはどういった存在感を残せるのか。
必ずも化学反応に成功するとは限らない危うさを秘めたこの内藤VSジェイの一戦。
リング上が異彩を放つ特異な空間になるか、はたまた凡戦以下の失敗になるか。
もしかしたらそんな両極端な特殊なカード組み合わせになるのではないかと私は睨んでおります。それゆえの期待値は高めの設定です。
二人目に参りましょう。
対ジョン・モクスリーです。
これは構図としても面白い。
元WWEの言わば黒船襲来の様相を呈するわけですが、そんな黒船襲来に生粋の日本人が迎え討つのではなく新日本道場育ちの外国人が迎え討つという創造性を掻き立てる様な構成ではないでしょうか。
アメリカンサイコな映画で言えばフレディVSジェイソンみたいな所ですね。これはいわば雰囲気の魅力を楽しむという見世物でもあり、どちらのキャラクターにも純粋な感情移入は難しいものの、ワクワク感だけはやたら湧き上がってしまうという現象です。
しかしまあ気になるのは、当初ジョン・モクスリーがサイコでバイオレンスなキャラで暴れ廻る立ち廻りでくるかと思いきや、ヤングライオン海野をなぜか讃える行動を見せたりと、「あれ?そんな感じなの??」とわりと自由人な感じでそこまで悪なイメージは抱けず、気の良い荒くれ者という印象に落ち着いてしまった感はありますが、それはそれでファンのハートを射止めやすいやり方とも取れます。
しかしここで大事なのは、元WWEという肩書を引っさげた大物に対してジェイがこれまで着実に構築し続けてる自身の存在感(スイッチ・ブレード)をどれだけ刻み込めるかという一点にあります。
ここまで書いてみてると、ジェイ・ホワイトそのものへの楽しみ方が浮き彫りになってくる部分が!
それはジェイ・ホワイトの成長譚という物語が新たにテーマとなってしまいました。ヒール中のヒールを邁進するキャラクターにとっては成長譚というのは似つかわしくありません。しかし面白いもので、改めてジェイを冷静に見てあげると彼はまだまだ若い。キャリアも浅く、スイッチブレードを気取るヒールではありますが実の所はキャラクターとして、そしてレスラーとしても育ち盛りな伸びしろビヨ~んな成長過程の選手です。
ジェイ・ホワイトへの評価として、まだまだ器じゃないと評価は低いファンも居るでしょうし、新日本の顔にはまだ早いと厳しい目を向ける人も少なくないと思います。
ですがそれでいいのです、なぜならばジェイはまだ絶賛成長中です。
表情、仕草、コメント、試合内容。どれをとってもジェイはまだ実験段階でもあり、現時点が到達点では決してありません。悪者がどう物語において立ち回れば闇夜に羽ばたけるか。光と影が駒を奪い合う戦いの中で、どれだけ光の領域を侵せるか。
ジェイはまだそのどちらにおいても試行錯誤と模索を重ねていく真っ最中とも言えます。
最近は表情に関してはいささか貫禄が出つつあり、雰囲気を強く表現できる力を感じます。このジェイの表情をご堪能下さい。
この表情を持つ者が善き者であるはずがありません。どう逆さに見てみても悪者にしか映りません。素晴らしい、彼はこの表情一つで観ている私達を沸かせるキャラクターにいつかなれる可能性を秘めているかもしれませんよ。
このBブロックでジェイ・ホワイトは自身そのものの成長を遂げる章に来たわけです。ヒールの成長過程をリアルタイムで観る事ができるなんてなかなか頻繁にはお目にかかれない光景なのではないでしょうか。
“悪者”の成長譚、これがBブロックの見所です。それをジェイとのカード組み合わせでどう見るか。
制御不能なカリスマや大物な外来種と対峙した時、この悪者がこれまで通りの振る舞いを表現できるのか?、はたまた逆に食われてしまいそれまでの育てた悪の芽を摘み取られしまうのか?
みなさんはこの光景をどう楽しまれるでしょうか。
新日本プロレスですくすくと育ち、ここから更に大きくならなければならないこの悪者をどう面白がるか?
ここで少しばかり私の持論を書きます。とても、とっても大切にしている持論です。これがもしも私の心中から消えてしまったならば、私がこのプロレス記事を書かなくなる時だと言ってしまえるほど大事な持論があります。
プロレスの楽しみ方として選手に愛着を持つというのが方法としてあります。
キッカケや動機は何だっていいですし、それは空想や妄想の範疇から自分ででっち挙げても一向に構いません。自然なものであろうと無理矢理であろうと、ポイントはその選手を体感するという事に尽きるのではないでしょうか。共感ではありません、体感です。
子供の頃に誰しもがやったあの体感です、ヒーローごっこやお姫様ごっこをした時のあの遊び心。他人には絶対的に不可侵で神聖なあの幼少期のライブ感。
何のこっちゃですね、でも上手く説明ができないですし解釈はお任せします。でもプロレスのキャラクターを楽しむには自分の中で体感すればいい、恥ずかしがる事など何もありません。
現に私はジェイ・ホワイトという悪者を体感しようと試みています。ジェイについての過去記事を読んでもらえればそれもすんなり伝わるやもしれません。話が脱線に向かってしまいそうなので、私のこの持論はまたの機会に書かせて頂けたらと思います。
今回のG1の舞台、悪の華が嗤って咲き誇るでしょうか。
物語を切り裂くのは果たして何者か。
まもなく開幕ですね。
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